哲学の居場所

19日に、早稲田の田口さんを中心とした「哲学とはどのようなものでありうるのか」といった原理的な問題をもう一度考え直そうという研究会が発足、参加してきた。こうしたことを、哲学の外部に対するいいわけとしてでなく、かといって哲学内部での自己肯定でもなく、非常なる危機意識を持って問い直す場が形成されるということは、有意義であると思う。ある意味、哲学が使えないなんて当たり前で、今頃哲学者が危機意識を持つなど遅すぎという向きもあるだろうが、しかし、それは逆に「哲学」の射程を低く見積もりすぎで、やはり、やれること、やらなくてはならないことがあると思う。というか、現代の社会でうまくいっていないことが多すぎるでしょ。それを応用倫理とか臨床哲学とかなんとかいって、資本主義システムあるいは口当たりの良い人道主義に対して無批判な御用学問を展開してもせんない。卑下することなく、尊大になることなく、とりあえず、一歩。