phil
ドゥルーズ/ガタリ研でお世話になっている鈴木さんがブログをはじめられたというのでご紹介。 IzumiS/Z 自分のブログをほっぽった状態でいうのもなんだけれど、哲学をやっているひとの交流がもっとネットでも盛んになればよいですね。
前に話題にしていたように、次回の倫理学会で、このブログで争点になったところを発表しようとしていたのですが、無事評議会を通りました。なので、10月の8日か9日に、岡山大に行って発表してきます。江戸のかたきを長崎で、と思われる向きもあるでしょ…
「期せずして最終巻となった」(誰のせいか知りませんけれど)、岩波応用倫理学シリーズの最終配本は、「経済」がテーマですね。 岩波 応用倫理学講義〈4〉経済作者: 川本隆史出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/07/22メディア: 単行本この商品を含むブ…
戦後60年を記念して、ドイツと日本の戦後思想を比較しつつまとめ直す。著者もいうように、なんと安直な企画かと思いきや、この本は、単に「戦争責任」の取り方についての日本とドイツの態度の違いを示すにとどまらない。戦後、国際社会上、日本とドイツが…
だーいぶ、長いことご無沙汰してしまいましたが、ぼちぼち夏休みということで、更新させてもらいます。このブログは、ちょっと調べれば誰がやっているのかわかるといった感じで、例えば別な方面で僕の名前を知って、ネットで検索した場合などは、間違っても…
「個 vs.共同体」というお決まりの対立にすぎないかもしれませんが、一応メモ。 誰かこの後の顛末を教えてくらさい。 今週は、伊藤キムの『禁色』がありますね。 Townsend, Peter (1985). “A Sociological Approach to the Measurement of Poverty – A Rejoi…
林智信「イスラームの倫理と反資本主義の精神」 イスラム社会には、なぜ近代資本主義が成立しなかったのか、その答えを、イスラム社会における法人格概念の欠如にみようとする論文。論旨はきわめて明快、というか単線的で、問題の複雑さに比べて、論述があま…
昨日は早稲田の田口さんとこの研究会。今回は、来月ポーランドで発表するという「哲学と政治」についての現象学的考察(!)について。媒体性の現象学という新田さんの道具立てを用いて(紹介して?)、「理論/実践」という相互否定的依存性が差異として立…
いってきます。### 第二十四回 哲学/倫理学セミナーのご案内 思考のラディカリテートを、単に表面的なアクチュアリテートの みを追い求めることなく、その歴史の〈深さ〉に探り当てていこう、 そのような趣旨で立ち上がりました「哲学/倫理学セミナー」…
なんかすっかりモードが変わってしまって、なかなかブログの方が更新できてませんが、リベラリズムとか経済とか、ここで話題になった論点について、論文をぼちぼち書いてます。なんとなく、きちんと書くのと、ブログでのモードが、うまく両立できないのは、…
少し前のものでなんですが、朝日の夕刊に吉澤夏子さんがA・ドゥオーキンについて書いていた記事がありました。すべての性関係は強姦であると主張し、最近ではその過激さにおいて槍玉にあげられることが多くなったドゥオーキンを、その死に臨んで歴史的に位…
昨年の倫理学会では、台風が直撃したこともあって、本会の受付をちゃんとしなかったため、今更ながら年報が送られてくる。またまた非常に遅い反応ではあるものの、とりあえずのチェック。 川谷茂樹(九州大)「『ホワイ・ビー・モラル?』とカント」 一時期…
5月の日哲の大会の出欠はがきをそろそろ出さなければならないと、書類の山になっている机を探っていたら論集が出てきた。そういや、送られてきたまま忙しくて封筒に入りっぱなしだった。つうわけで、知人のYくんも載ったことだし(祝!)、今日は実はいな…
先の論争のときも、場外でkajikajiさんに皮肉られてましたけれど、おそらくは戦後、教養主義が解体されて以降、古典を読むことの自明性は失われているわけですね。実際、慎太郎曰くの「やせっぽちのインテリ」の大部分、つまり今の一定年齢以上の、岩波新書…
所収の染谷氏の論文「知覚は誤らない−認識へのエコロジカル・アプローチと知覚の倫理学」(上)(下)(上は、3月号に所収)について、批評めいたものをここに書く、と約束したのですが(染谷氏とは、昨年度の駒場のシンポでギブソンの実在論的解釈を巡って…
「君がアクティブと名付けた小さい誇りを捨てたまえ。…世界には百度読み返しても読み足りないほどの傑作がある。そういう物の前にひざまづくことを覚えたまえ。ばかばかしい公衆を相手にして少しぐらい手ごたえがあったからといってそれが何だ。君もいっしょ…
ニートについての考察を始めるにあたって気になる2、3の事柄 from 成城トランスカレッジ!さん いつもイベント情報、サイト情報等でお世話になっている「成城トランスカレッジ!」さんがブロガーチャット勉強会なるものをやっているみたいなのですが、その…
[本][ニュース] ガタリ『アンチ・オイディプス』草稿 from 哲劇メモ なんと!ちょうど、昨日読み返していて、あーやっぱここからガタリだよなー、なんて無責任に思っていたところ。買わなければ。
「キリスト教徒なら、汗して得たお金を、メリークリスマスを掲げている店だけで使おう」 なんとマックス・ウェーバーが我が意を得たりと喜びそうな台詞だろう(笑)。先頃から朝日の朝刊で連載されている「アメリカ・神の国から」に、キリスト教右派団体が昨…
いまさらながら、NEETに関して思う。似たような言葉にフリーターというのがあるが、フリーターの方は、一時期のライフスタイルとして主体的にも選択され、後になって「社会」が問題としはじめたものであるが、NEETに関しては、はじめからイギリスの…
昨日のニュースで、例の青色LEDの訴訟の件を報じていましたが、家と主体の関係を考える上でも興味深いのでとりあげてみます。渦中の中村さんは、和解しながらも憤懣やるかたないといった感じでしたが、彼の怒りのポイントは、新聞などで見る限り、ふたつ…
昨日のエントリ(id:d-araya:20050108)で、GPLなどのフリーウェアコミュニティとコミュニズムの微妙な関係について書きましたが、奇しくも、というか、僕にとっては都合が悪くも、最近ビル・ゲイツも Comsumer Electric Show のインタビューで同じような…
前のエントリ(id:d-araya:20041216#2)で、ウィキペディアには「知の戴冠」みたいなものが必要、と書きましたが、現在ウィキペディアを担っている人々は、そうした知性主義みたいなのを廃する傾向をもった人たちのようですね。で、ウィキペディアの開発メン…
遅れましたが、あけましておめでとうございます。 今年もブログをつづけようかと思います。さて、年末年始と、普段あまりテレビを見ないので、その一年テレビで流行ったものをまとめてチェックするようなことが恒例となっているのですが、今年の印象は、閉塞…
ちなみに、上の議論の延長線上に、セクハラやアカハラの問題もあるかと。そうした事柄もまた、ある構造における転移的な構造にある以上、問題を告発するひとが無条件的に正しいともいえない。岩月氏のセクハラの例に対して、 内田さんが、正当にも転移的な構…
レヴィナスは、主体として立ち上がることを「家にあること(chez soi)」と捉えた。普通の解釈であればこの「家」を、「個人」が主体として立ち上がる事態と捉えるのが適当と考えられるが、しかし、これを「法人」と捉える余地があるのではないか、と最近考…
Copy & Copyright Diaryさんより。著作権の思想的背景について、簡潔にまとめてある論文の紹介、参考になりました。法学素人で、哲学的に考えるものにとって、法学者がこうしたアプローチで正直に語ってくれるのは大変うれしいですね。そして、いくつかの文…
「みんな自分のことでがつがつするのはやめて、他人と協力しながら生きていこうよ」。今の社会で、そんなことをいうやつがいたとすれば、それはよほど育ちがいいか、単におめでたいバカであるのか、どちらかだ。生まれ落ちたときから、「平等」の名の下に、…
19日に、早稲田の田口さんを中心とした「哲学とはどのようなものでありうるのか」といった原理的な問題をもう一度考え直そうという研究会が発足、参加してきた。こうしたことを、哲学の外部に対するいいわけとしてでなく、かといって哲学内部での自己肯定…
差異のエチカ (叢書 倫理学のフロンティア)作者: 熊野純彦,吉沢夏子出版社/メーカー: ナカニシヤ出版発売日: 2004/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (10件) を見る 18日の哲学/倫理学セミナーの合評会に参加。論文執筆者が…